最初の1週間で知ったこと
「体外受精を始めましょう」
その言葉を、はじめて医師から聞いたとき、
正直なところ、頭が真っ白になりました。
「まさか私たちが、いきなり体外受精?」
という戸惑いと、
「そんなこと、本当にできるの?」
という不安が、
ぐるぐると渦を巻いていたのを覚えています。
実際に治療が始まってからの
最初の1週間は、未知の世界の連続でした。
夫婦での受診。
同意書の提出。
最初のステップは、
夫婦で一緒に病院を訪れること
から始まりました。
夫は仕事がら、急には休めないので
まず休みの調整が大変でした。
問診、
血液検査、
精液検査、
超音波…次々と行われる検査に、
ただただ流されるように
受けたのを覚えています。
その後、
医師から伝えられたのは
「体外受精」
という選択肢でした。
理由は、
夫の精子の運動率と数に関する問題と、
私の年齢的な背景から。
同意書には、
複数の注意事項と専門用語が並び、
夫婦で目を通すだけでも時間がかかりました。
正直、この時点ではまだ、
どれだけの負担があるのか
想像できていなかったと思います。
思ったよりも多い、通院と薬とスケジュール
治療が始まると、
まず驚いたのは
「通院の頻度」と
「スケジュール管理の厳しさ」でした。
生理〇日目に来院、
次は2日後、
またその翌日…。
予定はすべて病院基準で決まり、
自分の生活リズムは二の次。
さらに、
排卵誘発のための薬の服用と、
毎日のホルモン注射が始まりました。
注射は病院で
看護師さんに打ってもらう日もあれば、
自宅で自己注射する日も。
「私、本当にここまで来たんだな」と、
不思議な気持ちになりました。

流産の手術の日